シカゴ美術館ー2026.9.10

アメリカの三大美術館の一つであるシカゴ美術館(The Art Institute of Chicago)の常設展示の中から、目についた作例を取り上げます。

第1 作例のご紹介

1 モネ(Claud Monet:1840-1926)

モネの代表的な連作の一つである「積みわら」は、夕焼けのものや雪景色のものなど、6点前後が飾られていました。光と大気の移りゆく姿が描かれた各作例から、それぞれの個性が感じられました。下記の作例は、「Stacks of Wheat(End of Summer)」(1890-91)です。

この一角には、モネの作例が集中的に展示されていました。

2 ゴッホ(Vincent van Gogh:1853-1890)

ゴッホは、1886年、オランダからパリに移り住み、アルルに移るまでの約2年間を過ごしました。その間、ゴッホは、印象派などの影響を受けながら、24点以上の自画像を制作しました。下記の作例は、「Self-Portrait」(1887)です。密度の濃い点描の背景の中から浮かび上がる、相貌の強烈な眼差しが印象的です。

3 ゴーギャン(Paul Gauguin:1848-1903)

下記の作例は、ゴーギャンがアルルでゴッホと共同生活を送っていたときに描かれた、「Arlesiennes(Mistral)」(1888)です。平面的に塗り分けられた人物と背景を構成するモチーフが、人為的に配置されている印象を受けます。青白く塗られた相貌は、感情の読み取れない表情と相まって、神秘的な雰囲気を醸し出しています。

4 カイユボット(Gustave Caillebotte:1848-1894)

212.2×276.2cmの大型のキャンバス上に数多くの人物が精巧に配置されている下記の作例は、「Paris Street; Rainy Day」(1877)です。個々の人物のシルエットは、写真のような正確さで捉えらえており、正面から眺めるとまるで絵の中に入り込んだかのようでした。

5 スーラ(Georges Seurat:1859-1891)

107.5×308.1cmの大型のキャンバス一杯に、陽の光の下で休日を過ごす無数の市民が描かれた下記の作例は、 「A Sunday on La Grande Jatte-1884」(1884-86)です。近づくと、コントラストの強い筆触により、精密に描かれていることが分かります。

6 ターナー(Joseph Mallord William Turner:1775-1851)

174.5×224.9cmの大作である下記の作例は、「Fishing Boats with Huckstres Bargaining fot Fish」(1837-38)です。光に照らされた渦巻くような波と、青空を覆いつくすように後方から迫りくる灰色の雲により、水と大気の力強い動きが表されています。

人物と比べると、作例の大きさが分かります。

7 ホッパー(Edward Hopper:1882-1967)

画家が、NYのグリニッチ・アヴェニューで見た風景から着想を得たとされる下記の作例は、「Nighthawks」(1942)です。84.1×152.4cmのキャンバスの多くを占めるベルベットグリーンの存在感が強く、街中に浮かび上がる人々の孤独が伝わってきます。

8 ウッド(Grant Wood:1891-1942)

下記の作例は、「American Gothic」(1930)です。画家の知人の歯科医と妹をモデルにした作品ですが、どこかシニカルでユーモラスな感じを受けます。

2 雑感

平日の午前中にはそれほどの混雑は無かっため、広大な館内に鏤められた名画を比較的自由に鑑賞することができました。